フィジカルAI関連: 財務分析

概要

フィジカルAI関連銘柄(要素技術別9銘柄 + 最強選抜4銘柄)の株価推移と財務指標を分析する。ロボティクス市場は2025年の500億ドルから2030年に1,110億ドルへの成長が見込まれるが [1]、短期的にはイラン攻撃による市場全体のリスクオフの影響を受けた。

イラン攻撃前後の株価推移

要素技術別銘柄(SBI証券選定)

コード

銘柄名

要素技術

攻撃前終値 (2/27)

直近終値 (3/5)

騰落率

52週位置

6324

ハーモニック・ドライブ

減速機

4,555

4,355

-4.4%

77.9%

6268

ナブテスコ

減速機

5,083

4,604

-9.4%

81.6%

6273

SMC

空気圧機器

75,420

68,920

-8.6%

75.8%

6471

日本精工

ベアリング

1,408

1,250

-11.2%

81.3%

6472

NTN

ベアリング

423

377

-11.0%

78.2%

6473

ジェイテクト

ベアリング

2,149

1,888

-12.1%

78.7%

6479

ミネベアミツミ

ベアリング

3,364

3,000

-10.8%

69.3%

6503

三菱電機

サーボ

5,991

5,618

-6.2%

88.3%

6861

キーエンス

センサー

66,060

61,310

-7.2%

61.2%

9銘柄全てが下落。ベアリング関連(日本精工-11.2%、NTN-11.0%、ジェイテクト-12.1%、ミネベアミツミ-10.8%)の下落が顕著。三菱電機(-6.2%)は大型株として相対的に安定。

最強選抜銘柄(株探選定)

コード

銘柄名

攻撃前終値 (2/27)

直近終値 (3/5)

騰落率

52週位置

4011

ヘッドウォータース

2,835

2,610

-7.9%

5.4%

4392

FIG

357

330

-7.6%

71.0%

3132

マクニカHD

2,768

2,448

-11.6%

70.3%

4440

ヴィッツ

1,535

1,467

-4.4%

74.3%

ヘッドウォータース(4011)は52週位置が5.4%と極めて低い水準にあり、年初来高値(4,530円)から大幅に調整済み。マクニカHD(-11.6%)の下落率が最大。

日次終値推移(2/17〜3/5) — 主要銘柄

日付

ハーモニック・ドライブ (6324)

SMC (6273)

キーエンス (6861)

マクニカHD (3132)

2/17

3,750

72,700

58,190

2,660

2/18

3,740

71,270

58,400

2,710

2/19

3,815

73,180

60,220

2,696

2/20

4,375

72,880

61,430

2,629

2/24

4,590

76,000

63,740

2,617

2/25

4,570

75,960

67,150

2,784

2/26

4,570

73,540

65,590

2,749

2/27

4,555

75,420

66,060

2,768

3/2

4,685

74,880

64,080

2,702

3/3

4,530

71,620

62,920

2,517

3/4

4,240

67,410

60,960

2,405

3/5

4,355

68,920

61,310

2,448

テクニカル指標(3/5時点)

要素技術別銘柄

コード

銘柄名

RSI(14)

5日MA乖離

25日MA乖離

BB位置

出来高比

判定

6324

ハーモニック・ドライブ

59.9

-2.6%

+11.1%

73%

1.1倍

やや過熱

6268

ナブテスコ

46.4

-5.3%

+0.7%

53%

1.0倍

中立

6273

SMC

44.8

-3.8%

-0.2%

49%

0.9倍

中立

6471

日本精工

43.4

-6.2%

-0.3%

49%

0.9倍

中立

6472

NTN

35.3

-4.4%

-5.4%

25%

1.0倍

中立

6473

ジェイテクト

36.0

-5.6%

-4.1%

32%

1.1倍

中立

6479

ミネベアミツミ

22.0

-4.5%

-8.7%

3%

1.0倍

売られすぎ

6503

三菱電機

43.9

-2.1%

+1.8%

56%

1.1倍

中立

6861

キーエンス

60.7

-2.8%

+3.6%

63%

0.9倍

中立

最強選抜銘柄

コード

銘柄名

RSI(14)

5日MA乖離

25日MA乖離

BB位置

出来高比

判定

4011

ヘッドウォータース

34.1

-2.4%

-6.8%

9%

0.7倍

やや売られすぎ

4392

FIG

44.3

-1.4%

-2.8%

29%

1.0倍

中立

3132

マクニカHD

37.1

-4.7%

-6.2%

11%

0.9倍

やや売られすぎ

4440

ヴィッツ

49.7

-0.7%

-1.4%

40%

0.8倍

中立

注釈

指標の読み方

  • RSI(14): 70超 = 買われすぎ、30未満 = 売られすぎ、30-70 = 中立圏

  • MA乖離: 移動平均線からの乖離率。正 = MAより上(強気)、負 = MAより下(弱気)

  • BB位置: ボリンジャーバンド(25日±2σ)内の位置。0%=下限、100%=上限、範囲外は統計的に異常

  • 出来高比: 直近5日平均/25日平均。1.5倍超は出来高急増を示す

  • 判定: RSI・25日MA乖離率・BB位置を総合した過熱/売られすぎの評価

ミネベアミツミが「売られすぎ」判定。RSI 22.0(30未満)、BB位置3%(下限近傍)は統計的に異常な安値圏を示している。PBR 1.60倍と極端な割安ではないが、テクニカル面では反発の余地が大きい。

ハーモニック・ドライブは「やや過熱」。25日MA乖離率+11.1%は急騰(2/20の4,375円)の影響。ただしRSI 59.9は中立圏上方で、買われすぎ圏(70)には達していない。

ヘッドウォータース(BB位置9%)とマクニカHD(BB位置11%)も「やや売られすぎ」で、小型成長株の地合い悪化を反映している。

財務指標

要素技術別銘柄

コード

銘柄名

PER (予)

PBR

ROE

配当利回り

来期純増益率

6324

ハーモニック・ドライブ

332倍

5.57倍

4.39%

0.76%

+210.4%

6268

ナブテスコ

16.9倍

1.98倍

6.50%

1.78%

+18.9%

6273

SMC

29.0倍

2.16倍

8.21%

1.43%

+7.1%

6471

日本精工

30.4倍

0.90倍

1.62%

3.34%

+47.2%

6472

NTN

— (赤字)

0.82倍

-9.57%

2.97%

黒字転換

6473

ジェイテクト

30.4倍

0.81倍

1.79%

3.14%

+62.9%

6479

ミネベアミツミ

19.0倍

1.60倍

8.41%

1.49%

+17.9%

6503

三菱電機

28.6倍

2.46倍

8.43%

1.10%

+14.6%

6861

キーエンス

34.6倍

4.14倍

12.95%

0.97%

+13.5%

ハーモニック・ドライブ(PER 332倍)は利益回復途上でPERが異常値。日本精工(PBR 0.90倍)、NTN(PBR 0.82倍)、ジェイテクト(PBR 0.81倍)のベアリング3銘柄はPBR 1倍割れで割安圏にある [5][6]。

最強選抜銘柄

コード

銘柄名

PER (予)

PBR

ROE

配当利回り

4011

ヘッドウォータース

43.4倍

7.54倍

4.39%

無配

4392

FIG

15.2倍

1.18倍

9.34%

2.94%

3132

マクニカHD

16.2倍

1.63倍

10.05%

2.86%

4440

ヴィッツ

16.5倍

1.95倍

11.62%

1.17%

FIG(PER 15.2倍)、マクニカHD(PER 16.2倍)、ヴィッツ(PER 16.5倍)はバリュエーション面で割安。ヘッドウォータース(PER 43.4倍、無配)は成長期待型 [5][6]。

ハーモニック・ドライブ・システムズ (6324) 詳細

基本情報

項目

内容

コード

6324

市場

東証プライム

セクター

機械

直近株価

4,355円 (3/5)

52週レンジ

2,316 〜 4,935円

業績推移

  • 26年3月期Q3累計: 売上高421億円(前年同期比+4.5%)、営業利益11.9億円 [5]

  • 26年3月期通期予想: 売上高570億円(同+2.4%)、営業利益15億円(前期比大幅増)[3]

  • アナリスト目標株価: 平均3,902円(買い、11名 — 強気買い8、中立1、売り1、強気売り1)[5]

  • 来期純増益率: +210.4%(カテゴリー内最高)[2]

  • 人型ロボットの関節部分に不可欠な精密減速機を製造

投資判断のポイント

  • 来期純増益率+210.4%はカテゴリー内で圧倒的な成長率

  • 攻撃後の下落率は-4.4%と相対的に小幅 — 市場がファンダメンタルズの強さを評価

  • フィジカルAI(人型ロボット)テーマの最も直接的な受益銘柄

  • 52週レンジの77.9%に位置し、上昇余地あり

下落率の大きい銘柄の分析

ベアリング4銘柄の連鎖的下落

日本精工(-11.2%)、NTN(-11.0%)、ジェイテクト(-12.1%)、ミネベアミツミ(-10.8%)の4銘柄はいずれも10%超の下落を記録した。ベアリングはロボット以外にも自動車・産業機械に広く使われるため、地政学リスクによるグローバルサプライチェーンへの懸念が下落を増幅させた可能性がある。

マクニカHDの下落

マクニカHD(-11.6%)はエレクトロニクス商社首位で、AIロボット開発支援「ROBODEV」を提供 [3]。26年3月期営業利益420億円と堅調だが、半導体商社という業態が全体のセンチメントに左右されやすい。

制約と注意点

  • 株価データはstooq.comから取得(最終取得日: 2026-03-05)[4]

  • フィジカルAIは比較的新しい投資テーマであり、テーマ株特有のボラティリティリスクがある

  • 来期純増益率はSBI証券の予想値に基づく

出典

  1. "フィジカルAI関連銘柄完全ガイド". Market Square, 2025.

  2. "2026年の有望銘柄(3)フィジカルAI関連銘柄". SBI証券, 2026.

  3. "AI新世紀へ「フィジカルAI最強選抜」5銘柄". 株探, 2026.

  4. "stooq.com 株価データ". stooq, 2026.

  5. "各銘柄の財務指標". Yahoo!ファイナンス, 2026.

  6. "各銘柄の株価情報". 株探, 2026.


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